「高3夏に引退して本気出す」で関関同立に受かるのは一部の天才だけ

泥だらけになって部活に打ち込んでいる高2の君へ。

毎日遅くまでの厳しい練習、土日の遠征や練習試合、お疲れさま。

家に帰ればご飯を食べて風呂に入るのがやっとで、机に向かう気力なんて1ミリも残っていない。気持ちは痛いほどよく分かります。部活を懸命にやってきた経験のある大人の方にもこれはわかるでしょう。

そんな部活ガチ勢の口から、決まって飛び出す言葉がある。

「高3の夏、部活を引退してから本気出します」
「先輩も、引退してから一気に頑張って(引退ブースト)で受かったって言ってたし」

結論から言えば、引退してからの数ヶ月で合格出来るのは一部の天才だけです。

高校受験と大学受験は全く違う。同じ感覚で部活引退からだけの勉強で志望校合格はだれでも出来るわけじゃない。

凡人が高3の夏からゼロベースで受験勉強をスタートして、関関同立に間に合うほど、大学受験は甘い世界ではない。

なぜ難しいのか、そして、夏から大逆転合格を果たした先輩たちが、どれほどの”天才”であったのか。学校では教えてくれない残酷なリアルをお話ししよう。

「引退してから本気出す」という都合のいい勘違い

「部活で最後まで鍛え抜いた体力と精神力があるから、夏以降の伸びが違う」
耳にしたことがあるだろうこの言葉。これは半分本当で、半分は嘘。

確かに、部活ガチ勢が引退後に見せる集中力や、長時間の勉強に耐えうる体力は凄い。しかし、受験は精神論だけではどうにもならない「物理的な時間の壁」が存在する。

勉強の成果は「時間×質」で決まる。

部活に全力を注ぎ、家に帰って爆睡している間、帰宅部生や、高2の秋からコツコツと受験勉強を始めている層は、毎日着実に勉強時間を積み上げている。彼らは高3の夏を迎える時点で、すでに「約800〜1000時間以上」という圧倒的なアドバンテージを持っているのだ。 引退後の高3の夏休み、君が1日10時間、死に物狂いで勉強したとしよう。それでも、すでに1000時間の貯金があるライバルたちを、秋・冬の数ヶ月間でひっくり返すことは、計算上極めて困難である。

さらに絶望的なのが、「基礎定着までの時間」だ。文系・理系問わず、関関同立入試の要となる「英語」。
英語の基礎である英単語や英文法を詰め込んでから、長文読解の学習を始めたとしてそれが長文読解の得点力として反映されるまでには、最低でも3〜4ヶ月のタイムラグがある。

もし君が高3の夏から英単語を覚え始めたとしたら、長文がまともに読めるようになるのは秋も深まった11月以降だ。そこから関関同立の難解な過去問演習に入っていては、圧倒的に時間が足りない。

夏から受かる先輩の「ズルい秘密」と「努力の天才」

ではなぜ、「高3の夏に引退してから本気出して関関同立に受かった」という先輩の体験談が、語り継がれているのか? 理由は2つある。

1つ目は、彼らが「要領のいいヤツ」だったからだ。
引退してから急激に伸びたように見える先輩の多くは、実は高1〜高2の間に、部活の裏でコッソリと「英単語と英文法だけ」など受験勉強をしていたのだ。見えないところで貯金を作っていたのである。

つまり、彼らの言う「夏からの本気」は、ある程度基礎学力が出来た状態からの「長文読解や過去問演習のスタート」であり、決して「単語帳の1ページ目からのスタート」ではない。

基礎を終えている先輩の「夏から間に合うよ」という言葉を、完全にゼロの後輩が真に受けることほど、恐ろしい罠はない。

2つ目は、その先輩が真の意味で「一部の天才」だった。
ここで言う天才とは、生まれつき頭が良いIQの高い人間のことだけではない。常軌を逸した狂気じみた行動ができる「努力の天才」のこともふくまれる。ひとつ事例をだそう。

彼は高3の夏、野球部を引退した直後面談、体験、そして入塾してきた。入塾するまで受験勉強の経験は完全にゼロ。英語も国語も、さらには暗記科目である政治・経済に至るまで、文字通り「全科目中学レベルからのスタート」だった。 目標は関西大学。残された期間はわずか半年。普通に考えれば、間に合わない。

「絶対に受かりたいなら、今日から生活のすべてを受験に捧げろ。常識を捨てろ!」
塾側からの容赦ない要求に対し、彼は一切の言い訳をせずに覚悟を決めた。そこからの行動は、まさに「非常識」の一言に尽きた。

毎日12時間ひたすら基礎を叩き込む日々。驚くべきことに、彼は英単語帳2冊をたった1週間で暗記してしまったのだ。

しかし、彼の本当の凄みは2学期が始まってからだった。平日、学校の授業時間は徹底して受験勉強の「内職」にフルコミット。学校を休める日は可能な限り休んで塾へ直行し、なんと高校生活の集大成であるはずの「体育祭」や「文化祭」すらも欠席したのだ。その時間を、関西大学合格のため、勉強に全振りしたのである。

「そこまでやるか?」「学校行事くらい出ればいいのに」と眉をひそめる人もいるだろう。

しかし、ゼロから半年で関関同立合格を成し遂げるためには、これくらい狂気じみた、非常識な覚悟と行動力が必要だったのだ。毎日彼の姿を見ていたからこそ、その鬼気迫る熱量がどれだけ本物であったか、私は誰よりも知っている。

迎えた入試本番。結果は、関西大学社会安全学部に6回受験して6回すべて合格。それどころか、成績上位の一握りしか選ばれない「特待生合格」という大金星を挙げてくれた。

半年間、極限まで自分を追い込み続けた彼が、身をもって教えてくれたこと。それは「非常識な努力量こそが、非常識な結果を生み出す」という揺るぎない真理だ。

さて、翻ってあなたに問いたい。
君は、高3の夏から、これほどの「狂気」をみせられるのか。文化祭も体育祭もすべて捨て、内職し、1週間で単語帳を2冊暗記するような「努力の天才」になれる自信があるか?

もし「そこまでは無理だ…」と思うのであれば、君が関関同立に行くための道はただ一つしかない。
「今、この瞬間から、受験勉強をスタートすること」だ。

部活を辞める必要はない

「じゃあ、やっぱり部活を辞めて勉強に専念しろってことですか?」
勘違いしないでほしい。「部活を辞めろ」とは一言も言っていない。
むしろ、最後までやり切ってほしいと心から思っている。 部活で培われる忍耐力や理不尽に耐える力は、高3の秋以降の「過去問演習」という心が折れそうになる時期に、必ず強力な武器になるからだ。

部活は辞めなくていい。その代わり、今日からの行動を変えよう!

1.思い切って「捨てる」勇気を
部活生には時間がない。だから、アレもコレも手を出してはいけない。
今の時期、数学の難問演習や、英語の長文読解、理科や社会などの暗記科目は、思い切って「捨てる(後回しにする)」。定期テストの点数も、指定校推薦を狙っていないのであれば、赤点を回避できるギリギリのラインでいい。

2.英単語と英文法にだけ全振り
全神経を集中させるべきは「英語の基礎」だ。単語と文法さえ固まっていれば、引退した直後から、スムーズに長文読解の演習に入ることができる。

3.1日30分をスキマ時間でかき集めろ
部活でクタクタになって帰宅し、そこから机に座って2時間勉強しようとするから、すぐにやめてしまう。机になんて座らなくていい。通学の電車や自転車の信号待ち、部活が始まる前の10分間、風呂の中、寝る前の布団の中。生活の中にある「スキマ時間」をすべてかき集めろ。トータル「1日30分」でいい。その時間を、スマホのSNSや動画ではなく、英単語帳を開く時間に変換しろ。 1日30分でも、高2の秋から半年間続ければ、高3の春には英単語帳がボロボロになり、少なくとも1000単語から1500単語は覚えられているはずだ。

分岐点は、「高2の秋」である

高3夏からの逆転劇は、よく聞く話だが、現実は「事前に準備をしていた要領のいいヤツ」か「常軌を逸した努力が出来る人間」「元々才能が違う天才」にしか成し得ない業である。

どれでもない普通の高校生という自覚があるなら、戦略で勝つしかない。そして、その戦略を実行に移すタイムリミットが、まさにこの「高2の秋」なんだ。

少し肌寒くなってきたこの時期。周りの同級生たちがぬるま湯に浸かっている今こそが、頭一つ抜け出すチャンス!

今すぐスマホを閉じ、英単語帳の1ページ目を開け。関関同立への本当の戦いは、今この瞬間から始まる!

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