関関同立・産近甲龍の倍率は嘘?ワンチャン勢を除いた合格率のリアル

「同志社、5倍。龍谷、7倍。そんなの、無理に決まってる…」

そんな気持ちになっていませんか?

たしかに、大学が公表している入試倍率を見れば、関関同立や産近甲龍の合格は「数人にひとりの狭き門」に見えます。
でも、本当にその数字どおりの戦いが繰り広げられているのでしょうか?

答えは——否。

毎年受験現場を見ていて痛感するのは、「倍率の数字」と「実際の合格難易度」には大きなズレがあるということです。

なぜなら、どんな大学の入試にも「ワンチャン勢」が混ざっているから。

つまり、「勉強していない人たち」との見かけの競争になっているのです。

今回のコラムでは、関関同立・産近甲龍の実際の倍率データを紹介しつつ、数字に惑わされずに出願戦略を立てるための思考法をお伝えします。

「倍率が高いから受けない」は、合格のチャンスを逃す最大の理由かもしれません。
目の前の数字ではなく、自分の「到達点」と「伸びしろ」に目を向ける。
それが、現実的かつ正しい受験戦略の第一歩です。

倍率はこうして見えてくる

大学が毎年公表している倍率は、いわゆる「見かけの倍率」にすぎません。
つまり、「受験者数 ÷ 合格者数」で単純に算出されたもので、実力層に限った倍率ではないのです。

まずは、2025年度入試の関関同立・産近甲龍の主な学部における公式倍率を見てみましょう。
以下はいずれも各大学の公式資料から取得したデータです。

参照先
同志社大学入試結果
立命館大学入試結果
龍谷大学入試結果
京都産業大学入試結果
近畿大学入試結果

※同志社大学、立命館大学は一般選抜の結果を使用。
※京都産業大学、龍谷大学、近畿大学は公募推薦での入試結果を使用。

こうしたデータを見ていると、「倍率が高いから自分には無理」と感じてしまう人が一定数出てきます。
しかしその考えこそが、あなたの合格可能性を狭めています。

次章では、この“見かけの倍率”が、なぜ「本当の競争率」ではないのかを、現場の視点から解説していきます。

実質倍率がぐっと下がる理由

「倍率7倍?無理ゲーやん……」と感じる受験生は少なくありません。
しかし、現場を知っている人間からすると、実際の競争率はそこまで高くありません。

なぜなら、“ワンチャン勢”が相当数混じっているからです。

「ワンチャン勢」が混ぜる“見かけの数字”

ワンチャン勢とは、こんな受験生たちのことです。

  • 親に言われたから出願だけした
  • 出願して満足している
  • 基礎が固まっておらず、暗記も不十分
  • 参考書や問題集を“開いたことはある”程度
  • 過去問どころか、出題傾向も把握していない

私立文系の一般選抜では、2〜4割がこの層に該当すると体感しています。
彼らは、真剣に合格を目指すあなたの“ライバル”ではありません。

つまり、倍率が「5倍」とされていても、実質的な競争は3倍以下ということも少なくないのです。

共通テスト後の国公立はワンチャン勢が少ない

一方で、共通テスト後に出願する国公立大学の二次試験や、一部の総合型選抜・公募推薦などは、出願要件が厳しいためワンチャン勢が入りにくくなっています。

そのため、このような入試方式では「倍率=難易度」とほぼ一致しているケースも多く、注意が必要です。

私立大学(特に文系私大)のように「だれでも出願できる・会場で受ければOK」という方式では、倍率を“額面通り”に受け取るのは心配しすぎかもしれません。


倍率に惑わされず戦おう

受験で大切なのは、倍率の数字ではありません。

自分の学力・性格・志望度、そして受験日程や問題傾向とマッチする「勝ちやすい場所」を見つけることです。

併願戦略で“分散”を狙う

倍率が高くても、募集枠が多い学部や、複数学科併願が可能な大学では、「受験者が分散して実質倍率が低下する」傾向があります。

たとえば龍谷大学え3は、1日で複数学部の受験が可能です。戦略的に組めばチャンスは広がります。

また、立命館大学や京都産業大学では、方式や日程の組み合わせによって“穴場的な日程”が毎年見つかることも。

倍率よりも事前準備を!

大切なのは「倍率が高いから諦める」ことではなく、「合格を勝ち取れるだけの準備をする」こと。

今からの努力で、“ライバルの2〜3割”を軽々と抜ける状態にできれば、実質倍率は下がります。


倍率より大事なのは「目の前の1点」

最後に、もう一度強くお伝えしたいのは、

数字より、“今日の自分”と向き合うことのほうが何倍も大切ということです。

「倍率に怯える人」は受験に負ける

倍率を見て「どうせ無理」と考えてしまった時点で、勝負は始まる前に終わっています。

本当に怖いのは、倍率ではなく、「自分には無理かもしれない」と思い込む気持ちです。

1点の積み上げが“倍率”を超える

偏差値は一夜にして上がりませんが、今日の1点、1単語、1ページの積み重ねが、やがて倍率5倍、7倍を“超えていく”のです。

あなたが戦うべきなのは「倍率」ではなく、「昨日の自分」。どうか、目の前の1問に全力で取り組んでください。


まとめ

倍率は“数字のトリック”でしかありません。

関関同立・産近甲龍を目指すあなたにとって本当に必要なのは、数字に惑わされず、「勝てる準備」に集中することです。

そして最後にもう一度——戦うべきは、倍率ではありません!気にしても仕方ないことは気にせず、前だけを向いて目の前の1日1日を有意義に過ごし、合格までの一歩一歩を歩んでいきましょう!

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