8月中に何を決めるべき?志望校と受験スケジュールの「最終決断」

8月は大学受験の天王山。大きな分岐点です。受験勉強を一心不乱にやり抜く以外に志望校と受験スケジュールを“本気”で決める時期です

こんにちは!JR城陽駅から徒歩1分、個別指導ゴーパスです。

高校3年生の皆さん、そして保護者の皆さま。いよいよ受験本番の足音が近づいてきました。

夏休みは、ただの「追い込み期間」だけではありません。
受験の“成否”を分ける分岐点です。

なぜなら、ここで

  • 志望校へのこだわり方(=合格主義か現役主義か)
  • 受験スケジュールの全体設計

この2つをきちんと決めておかなければ、秋以降の学習効率やモチベーション、そして進路そのものに大きなブレが生まれてしまうからです。

この8月をあいまいに過ごしてしまった生徒の多くが、
「第一志望以外が決まらない」
「受験日程の組み方に失敗して、出願ミスや併願破綻が起きる」
「必要以上に大学へお金を支払うことになった」
という問題に直面しています。

逆に、ここで「自分がどんなゴールを目指し、どう戦っていくか」を整理できた受験生は、秋以降落ち着いて自分のやるべき勉強に集中し、志望校合格への道を進むことが出来ます。

このコラムでは、大学受験における8月の最重要タスクを、わかりやすく整理しながら、
「今、決めるべきこと」、「なぜそれが必要なのか」、「どう決めればいいのか」を丁寧に解説していきます。

まずは、あなた自身がどのゴールを本当に望んでいるのか、そこから考えてみましょう。

「現役合格」か「志望校合格」か

最初に決めるべき“受験のゴール”

高校3年生の夏は、勉強に本腰を入れるだけでなく、「受験のゴール」を定めるターニングポイントでもあります。
そのゴールとは、「どの大学を目指すか」ではなく、“受験で何を最優先するか”という意志決定です。

志望校合格主義か?絶対現役合格主義か?

受験生には2つの基本方針があります。

  • 志望校合格主義:浪人してでも志望校に合格したい。第一志望以外は考えられない。
  • 絶対現役合格主義:浪人だけは避ける。志望校合格はもちろんしたいが、最悪受かったところに行く。

この方針によって、受験スケジュールや併願校の選び方が大きく変わります。

現役合格重視なら「最低ライン」を明確に

絶対現役合格主義の人は、「この大学には必ず受かりたい」という**最低ライン(安全校)**を8月中に明確にしておく必要があります。

しかしこの「最低ライン」、人によっては実は第二志望や第三志望レベルの大学になっていることも。
そこが「安全校」ではないなら、浪人の可能性が高い受験計画になってしまいます。

浪人を避けたいならこの段階で**「どの大学なら本当に現役で進学してもいいか」**を、冷静に考える必要があります。

8月中に「受験校」と「スケジュール」を決めるべき理由

まずは受験校の“タイプ”を理解する

併願校を考えるうえで、まず知っておくべき基本は、大学の「難易度の階層」です。

  • 挑戦校(チャレンジ校):合格点は数回に1回出せるかどうか。第一志望。
  • 相応校(実力相応校):模試CーB判定。安定して合格圏内に入る。
  • 安全校(滑り止め):100回中100回合格点を超える大学。現役合格を守る“保険”。

👉 これらを組み合わせて 合計2〜5校、10〜12日以内の受験スケジュールに収めるのが理想です。

スケジュールは戦略。8月中に組むべき理由

8月の段階でスケジュールを組むことが重要なのは、以下の理由からです。

  1. 親との相談や費用計画に時間がかかる
  2. 受験日程が重なると対策が難しくなる
  3. 併願校の出願締切は想像以上に早い

「気づいたら締切過ぎてた」「入学金の支払いが重なってヤバい」

そんな後悔を防ぐには、今のうちに計画を立てるしかありません。

併願校の選び方と落とし穴

併願校のメリットとデメリットを正しく知る

併願校を受ける最大のメリットは、精神的な安心感試験慣れにあります。

  • 試験本番の緊張がやわらぐ
  • 格上挑戦に踏み切りやすくなる
  • “もしも”に備えて安心できる

一方で、併願が増えるほど次のようなリスクやデメリットがあります。

  • 対策範囲が増えて勉強の負担が倍増
  • 不合格でメンタルが崩れる or 合格して気が緩む
  • 受験料・入学金の出費がかさみ、家庭にも大きな負担

「受験回数を増やすほど安心」という単純な話ではなく、“どこを、なぜ、どう組むか”を冷静に考えることが必要です。


受験スケジュール設計の鉄則

  1. 第一志望を中心に全体スケジュールを組む
     → 最優先は「第一志望の受験日にピークの力を出せる」日程構成。
  2. 「易 → 難」順で受験するのが基本
     → 場慣れを狙って、最初は滑り止め・相応校からスタート。ただし逆効果になる人もいるため要注意。
  3. 連続受験は原則3日まで
     → 4日以上連続すると、集中力・体力・メンタル全てが落ちる。過去に失敗した受験生を何人も見てきました。
  4. 共通テスト利用は相応校・滑り止めに絞る
     → 難関校での過去実績は「偏差値以上」に厳しい場合が多く、甘い見通しは禁物。
  5. 移動や遠征が必要な大学は、前泊&翌日休養を
     → スケジュールの“ゆとり”が本番の集中力を守ります。

現役合格を勝ち取るための家族会議のすすめ

受験は「家庭のチーム戦」

大学受験は、本人だけでなく「家族の共同プロジェクト」でもあります。

  • 志望校のレベルに親は納得しているか?
  • 自宅から通えるのか、下宿が必要か?
  • 受験回数・併願数に対して家計は耐えられるか?
  • 入学金の振込時期や金額は大丈夫か

これらはすべて「本人だけでは判断できない」重要事項です。
だからこそ、8月のまだ時間と余裕がある間に家族全員での話し合いが必要なのです。


入試費用と入学金を見落とすな

受験にかかる費用は、思っている以上に大きな負担になります。

  • 一般入試の受験料は1回につき約3〜5万円
  • 共通テスト利用入試は約2万円
  • 合格後に仮押さえで支払う入学金は1校あたり20〜30万円(※返金不可の大学が多い)

滑り止めの合格発表が早く、第一志望の発表が遅い場合、複数校に入学金を振り込まざるを得ないケースも
結果として、最大で60〜90万円の仮払いが発生することもあります。

これは精神的にも経済的にも、小さくないインパクトです。


家庭内で「合格ライン」を共有する

「現役合格が最優先」という方針であれば、その最低ラインの大学はどこか?
逆に「浪人しても第一志望にこだわる」なら、どこまで併願を削るのか?第一志望しか見ないなら極論第一志望大学の受験以外不要という選択も。

こうした価値観のズレが家族間で起こると、受験本番で大きなストレスになります。
たとえば、親が「ここでいいから受かってほしい」と願っているのに、本人は「そこだけは行きたくない」と思っている……
実際、こうしたケースで親子の衝突や悔いが残る例をたくさん見てきました。

だからこそ今、「最悪どこまでなら進学してもいいのか」を明確にし、家族の中で合意形成しておくことが、現役合格の“質”を大きく左右します。


8月の判断が「春」の結果を変える

大学受験において、「夏の決断」は「春の結果」を左右すると言っても過言ではありません。

  • あなたは「絶対第一志望」タイプか?
  • それとも「現役合格最優先」タイプか?
  • その前提で、受験スケジュールと費用は問題ないか?

この夏、自分と家族と向き合うことで、あなたの受験は一段階上の“戦略”になります。

🌸志望校への合格も、現役合格も、正しい準備の上にしか成り立ちません。8月中に、本気の決断を!

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