【高1必見】「数学苦手だけどとりあえず理系」は絶対にやめろ!数弱なら文系一択!
高校1年生の皆さん、そして保護者の皆様。
高校生活最大の分岐点がやってきます。「文理選択」です。
三者面談等で、先生方や塾講師や予備校講師からこのように言われたことはないでしょうか。
将来の夢や、やりたい学問から逆算して、文系か理系かを決めなさい
数学が苦手だから文系にするといった、安易な消去法で選ぶと後で必ず後悔するぞ
明確な将来の見通しを持ち、適性を把握しているのなら、その通りにするべきでしょう。
しかし、これまで多くの高校生を見てきて、はっきり決まっている生徒さんは少数派でした。
実際は、悩んでいる方が大半なのではないでしょうか。
今回、読んでくださっている方に届けたいメッセージはこれです。
数学が苦手(いわゆる「数弱」)なら、絶対に見栄を張らず、迷わず消去法で「文系」を選んでください。
・理系の方が就職に有利そうだから
・なんとなく理系の方が頭が良さそうに見えるから
・親が理系に行けと言うから
そんな安易な理由で、数学の才能や適性がないにもかかわらず理系を選ぶと、高校2年生以降、間違いなく地獄を見ることになります。
なぜ強い言葉で「数弱は文系一択である」と断言するのか。
4つの理由をこれからお話しします。
1. 高校数学は「暗記」が通用しない
中学時代の数学を思い出してみてください。
定期テストの前に、問題集の解き方のパターンを暗記し、公式に数字を当てはめれば、そこそこの高得点が取れたのではないでしょうか。
「数学は暗記科目だ」と錯覚してしまう生徒が多いのはこのためです。
しかし、高校数学、特に入試レベルを視野に入れた高校数学は、中学までのそれとは全くの別次元の学問になります。
※定期テストだけなら暗記で十分乗り越えることは出来るでしょうが今回は受験レベルの話です。
その残酷な事実を突きつける最初の試金石となるのが、高1の1学期の4月後半~6月にかけて立ちはだかる「二次関数の場合分け」です。
頂点が動くのか、定義域が動くのか。
与えられた式や問題の意図を正確に読み取り、自分で条件を設定して、論理的に場合分けを構築していく。
「なんとなく公式に当てはめる」ではなかなか通用しません。
「自力で筋道を立てて考えて」解けなかった人、解説を読んでも「なぜその場合分けになるのか」が腑に落ちない人は、非常に厳しい言い方になりますが、数学に早く見切りをつけるべきです。
解法の丸暗記で乗り切ろうとしても、高校数学は容赦ありません。
問題の設定をほんの少し変えられただけで、解けなくなってしまいます。
数Ⅱ、数B、ましてや理系の最終ボスである数Ⅲへと進むにつれ、その「思考力の壁」はどんどん高くなり、暗記することだけでは戦えなくなります。
2. 努力で数弱を乗り越えるのは「ほぼ無理」という時間的・物理的な現実
「今は数学が苦手でも、これから毎日何時間もかけて気合いで頑張れば、いつか必ず数学もできるようになるはずだ!」
こう思って頑張ることは素晴らしく尊いものです。
しかし、受験戦略としては大きな勘違いであり致命傷になりえます。
もちろん、100%不可能だとは言いません。
高校を休学して、数学“だけ”に数千時間という莫大な時間を注ぎ込めるのであれば、克服できる可能性はあるでしょう。
例えば、進学校でよく配られる「青チャート」や「Focus Gold」のような分厚い網羅系参考書を想像してください。
あれを、1問15分で自力で考え、理解し、完全に定着するまで最低3周するとします。
それだけで、ざっと見積もっても約400〜600時間という途方もない時間が消し飛びます。
これはあくまで「1冊」の話であり、理系なら数Ⅲまでこの地獄の作業が続きます。
しかし、現実の高校生活はどうでしょうか。
部活でクタクタになり、学校の行事に追われ、日々の課題をこなさなければなりません。
その限られた時間の中で、数弱の生徒が数学のビハインドを埋めようとやり切るのは、物理的に「ほぼ無理」なのです。
さらに恐ろしいのは、数学に数百時間を奪われている間に起こる「他科目の崩壊」です。
受験において、文系・理系を問わず合否を分ける要となるのは「英語」です。
そして理系なら「理科2科目」の重圧ものしかかります。
数学の克服に執着するあまり、英語や理科の勉強時間が削られ、結果的に全科目が中途半端になり、どの科目も合格点に届かないという最悪の共倒れ現象が起きかねません。
数弱が数学を気合いで克服しようとするのは、最もタイパが悪い、やってはいけない悪手なんです。
3. 「とりあえず理系」では、最難関・難関に届かない
文系か理系か迷うなら、とりあえず潰しが効きそうな理系に行っておこう。あわよくば、最難関の国公立や有名私大を目指そう。
数弱のまま、このような甘い考えで大学受験に足を踏み入れるのは、玉砕行為です。
理系の大学入試において、数学という科目は「解ける・解けない」で残酷なほど致命的な点差がつく科目です。
英語や国語であれば、多少苦手でも、文章の一部を読解したり、部分点を拾い集めたりすることも出来るでしょう。
しかし、数学は違います。大問1の(1)で計算ミスをしたり、最初のアプローチを間違えたりすれば、それに続く(2)も(3)もドミノ倒しのように全滅します。
入試本番という極度の緊張状態の中で、数学で平気で50点、あるいは100点という絶望的なビハインドを背負うこともよくあります。私自身もそれで第一志望校には届きませんでした。
合格ボーダーライン上での熾烈な1点、2点の争いにおいて、数学でつけられた致命的な大差を、英語や理科の得点でひっくり返すことは、ほとんど不可能です。
京都大学や大阪大学をはじめとする旧帝大などの国公立最難関、あるいは同志社大学や立命館大学などの関関同立、早慶レベルの理系学部を目指すのであれば、「数学が苦手」という事実は、ちょっとした弱点ではなく「致命傷」です。
「とりあえず」で目指せるほど、上位大学の理系は甘くありません。
4. ダメなら「文転」の先に悲惨な末路
とりあえず理系に進んでみて、やっぱりどうしても数学(数Ⅲ)や物理が無理だと感じたら、高3に上がるタイミングで文系に変えればいいや。
このパターンの生徒を見かけますが、この戦略で難関大学に見事合格した生徒を、あまり見たことがありません。
100%失敗すると言っても過言ではない、最も危険な選択です。
なぜ文転は失敗するのか。理由は大きく分けて二つあります。
一つ目は「マインドの問題」です。
数学という厳しく苦しい科目から「逃げた」自分への甘さは、形を変えて必ず他の科目にも現れます。
英語の長文を読むのがしんどい
歴史の暗記が面倒くさい……
一度逃げ癖がついた人間は、文系科目の壁にぶつかった時にも、また別の言い訳を探して逃げ出すことも。
二つ目は「システム的なハンデ」です。
「文転します」と宣言したからといって、学校側が都合よく文系のクラスにホイホイと移してくれることは稀です。
多くの場合、あなたは「理系クラス」に身を置いたまま受験を迎えることになります。
これはどういうことか。
あなたの周りの理系生徒たちが数Ⅲや高度な物理の演習に励んでいる中、あなたは全く受験に必要のないそれらの授業を、週に何時間も受け続けなければならないということです。
その無駄な時間のハンデを埋めるために、家に帰ってから独学で英語や歴史、古典を猛勉強しなければなりません。
すでに文系クラスで1年間みっちり文系科目を鍛え上げているライバルたちに、そんな片手間の勉強で勝てるでしょうか?
私立文系特化は逃げではなく最強の戦略
ここまで、数弱が理系に進むことの恐ろしさを語ってきました。
数学で無謀な戦いを挑み、得意だったはずの他科目まで道連れにして全科目が中途半端になり、「自分はダメな人間だ」と自己肯定感までボロボロに下げてしまうくらいなら、今この瞬間に、数学や理系への未練をスッパリと断ち切り、諦めてください。
そして、「私立大学文系(英語・国語・選択科目)」の3科目に時間、熱量を集中投下するのです。
誤解しないでください。これは決して「逃げ」ではありません。 自分の持てる限られた「時間」「体力」「集中力」というリソースを客観的に分析し、最も合格可能性が高く、最大限の効果を発揮できる場所に一点突破で投資する。
勝てない土俵から降りて、自分が勝てる勝負で確実に勝つための、立派で高度な「戦略的撤退」、いや「最強の生存戦略」なのです。
苦手な数学に時間を溶かしている全国の「とりあえず理系」たちを尻目に、高1の秋から、英語と国語、そして社会(歴史など)の3科目に絞って徹底的に磨き上げてください。
3科目に絞り込んで圧倒的な努力を重ねれば、関西圏において就職活動でも絶大なブランド力と強さを持つ「関関同立(関西大・関西学院大・同志社大・立命館大)」や「産近甲龍(京都産業大・近畿大・甲南大・龍谷大)」の合格が、現実的な目標へと変わります。
文理選択を目の前にして悩んでいるあなたへ。
もしあなたが「数弱」を自覚しているなら、周りの目や根拠のないプライド、綺麗事は無視してください。迷わず、そして勇気と覚悟を持って「文系」の欄に力強く丸をつけて提出してください。